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[戦後80年 備後] 中高生 記憶受け継ぐ決意 福山 空襲や被爆学ぶ講座始まる

 若者が福山空襲や原爆被害を学ぶ連続講座「ふくやまピース・ラボ」の本年度の講座が25日、福山市丸之内のふくやま文学館で始まった。戦後80年の節目に、中高生16人が戦争の記憶継承へ思いを新たにした。

 高校生平和大使を務める福山暁の星女子高3年の佃和佳奈さん(17)が「私の平和への取り組み」と題して講義。スイス・ジュネーブの国連欧州本部に核兵器廃絶を求める署名を届けたり、福山空襲について学んだりした活動を語った。

 昨年、日本被団協代表委員で県被団協理事長の箕牧(みまき)智之さんたちとノーベル平和賞の受賞発表の瞬間を見届けた佃さん。「被爆者の高齢化もあり、若い世代が記憶を受け継いでいかないといけない」と強調した。

 講座は市人権平和資料館の主催で、市内の戦争遺構を巡るなど計23回を予定。今年は空襲を受けた北九州市で中高生と交流する。講座に初めて参加した神辺旭高2年の木坂明愛(めい)さん(16)は「平和や戦争への関心がより高くなった」と話していた。(中間卓也)

(2025年5月26日朝刊掲載)

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