米艦載機 響くごう音 硫黄島でFCLPを公開 岩国基地F35Cも参加
25年5月26日
在日米海軍司令部(神奈川県横須賀市)は25日、東京都の硫黄島で19日に始めた空母艦載機の陸上空母離着陸訓練(FCLP)を報道陣に公開した。昨年11月に米軍岩国基地(岩国市)に国内で初めて配備された最新鋭のステルス戦闘機F35Cも参加した。
今回の訓練には、原子力空母ジョージ・ワシントンを母艦とする第5空母航空団のパイロットが参加。25日は、F35CとEA18Gグラウラー電子戦機が、離着艦技術の維持・向上を図った。参加した機体は全長2650メートルの島の滑走路を空母の甲板に見立て、車輪が地面に着いた直後に離陸する「タッチ・アンド・ゴー」を繰り返し、島内にごう音を響かせた。
同司令部の作戦・計画・演習参謀長補のウィリアム・ファロン大佐は「空母の存在は、海の中でとても小さなものであり、訓練はとても大切だ」とFCLPの重要性を説いた。硫黄島が岩国基地から約1400キロ離れた場所にあることからファロン大佐は「本州から遠く、機体トラブル時などに大きなリスクを伴う。恒久的な訓練施設にはならない」とした。
防衛省は硫黄島からのFCLPの移転を見据え、岩国基地から約400キロ離れた鹿児島県西之表市の馬毛島に自衛隊基地の建設を2023年1月から進める。九州防衛局によると、FCLPに対応した施設は27年末の完成を予定する。
訓練は31日まで行われる。悪天候時などの予備施設として、岩国など国内4基地が指定されている。(大平健幹)
(2025年5月26日朝刊掲載)
今回の訓練には、原子力空母ジョージ・ワシントンを母艦とする第5空母航空団のパイロットが参加。25日は、F35CとEA18Gグラウラー電子戦機が、離着艦技術の維持・向上を図った。参加した機体は全長2650メートルの島の滑走路を空母の甲板に見立て、車輪が地面に着いた直後に離陸する「タッチ・アンド・ゴー」を繰り返し、島内にごう音を響かせた。
同司令部の作戦・計画・演習参謀長補のウィリアム・ファロン大佐は「空母の存在は、海の中でとても小さなものであり、訓練はとても大切だ」とFCLPの重要性を説いた。硫黄島が岩国基地から約1400キロ離れた場所にあることからファロン大佐は「本州から遠く、機体トラブル時などに大きなリスクを伴う。恒久的な訓練施設にはならない」とした。
防衛省は硫黄島からのFCLPの移転を見据え、岩国基地から約400キロ離れた鹿児島県西之表市の馬毛島に自衛隊基地の建設を2023年1月から進める。九州防衛局によると、FCLPに対応した施設は27年末の完成を予定する。
訓練は31日まで行われる。悪天候時などの予備施設として、岩国など国内4基地が指定されている。(大平健幹)
(2025年5月26日朝刊掲載)