[被爆80年] ガイド役 校内で継承 「平和学習バス」で賀茂高 前年度参加者が講師に
25年5月25日
東広島市内の小中学生が平和記念公園(広島市中区)を訪れて原爆の被害などについて学ぶ活動「平和学習バス」で、賀茂高(東広島市西条西本町)の生徒が今年もガイドを務める。昨年までに38回を数える伝承活動を高校生たちが担うようになって4年目。一部の事前研修の講師を前年度の参加者が務めるなど、校内での継承も広がっている。(石井雄一)
被爆80年のガイドに手を挙げたのは1、2年生の計25人。今月22日の研修では、昨年のガイドを経験した2年生の上野翔伍さん(16)、山野多恵さん(16)、百出麗奈さん(16)、三森優莉菜さん(16)が、東広島と原爆との関わりについて後輩たちに説明した。
4人はスライドで写真や地図を示しながら、広島に原爆を投下した米軍のB29爆撃機エノラ・ゲイの飛来を東広島市内で確認していた史実や、東広島でも原爆のきのこ雲が撮影されていたことなどを紹介。賀茂高の前身の賀茂高等女学校の生徒が被爆間もない広島市内で救援活動に当たったことも説明した。
説明の中で「私たちと同世代が救援活動に耐えることは容易ではない。相当な気持ちで向かったのでは」と語った。「なぜ広島に原爆が投下されたのか。二度とこの苦しみを引き起こしてはいけない。それぞれが自分の意見を持ち、考えてほしい」と力を込めた。
生徒たちは今後も研修やグループ協議、現地研修を重ね、7月25日の平和学習バスで公園内の碑巡りのガイドを務める。上野さんは「今年は、小中学生に少しでも自分ごととして考える体験ができる案内にしていきたい」と意気込む。
(2025年5月25日朝刊掲載)
被爆80年のガイドに手を挙げたのは1、2年生の計25人。今月22日の研修では、昨年のガイドを経験した2年生の上野翔伍さん(16)、山野多恵さん(16)、百出麗奈さん(16)、三森優莉菜さん(16)が、東広島と原爆との関わりについて後輩たちに説明した。
4人はスライドで写真や地図を示しながら、広島に原爆を投下した米軍のB29爆撃機エノラ・ゲイの飛来を東広島市内で確認していた史実や、東広島でも原爆のきのこ雲が撮影されていたことなどを紹介。賀茂高の前身の賀茂高等女学校の生徒が被爆間もない広島市内で救援活動に当たったことも説明した。
説明の中で「私たちと同世代が救援活動に耐えることは容易ではない。相当な気持ちで向かったのでは」と語った。「なぜ広島に原爆が投下されたのか。二度とこの苦しみを引き起こしてはいけない。それぞれが自分の意見を持ち、考えてほしい」と力を込めた。
生徒たちは今後も研修やグループ協議、現地研修を重ね、7月25日の平和学習バスで公園内の碑巡りのガイドを務める。上野さんは「今年は、小中学生に少しでも自分ごととして考える体験ができる案内にしていきたい」と意気込む。
(2025年5月25日朝刊掲載)