[被爆80年] 平和式典 被爆者に優先路 広島市、入場規制維持
25年5月24日
広島市は23日、被爆80年となる8月6日に平和記念公園(中区)で営む平和記念式典の概要を発表した。入場規制エリアは2年続けて原爆ドーム周辺を含む公園全体とする。全5カ所の入場口には新たに被爆者、高齢者、障害者の優先通行レーンを設ける。
記者会見した市民活動推進課の担当者は、2023年の式典当日にデモ参加者の一部が市職員に体当たりしたとされる事件に言及。「再発防止を防ぐため規制エリアを維持した」と説明した。
入場規制は昨年同様、午前5時から同9時まで実施。昨年より30分早い午前6時に入場口を開設し、手荷物検査をする。被爆者たちが長時間入場待ちをした昨年の反省を踏まえ、優先レーンを設ける。
拡声器やプラカードの持ち込みを禁じ、要請に従わない場合は公園外への退去を命じることがある。参列者席に入る際の金属探知ゲートは2カ所に増やす。暑さ対策の給水所は2カ所に構える。また、午前5~7時に元安橋方面から原爆慰霊碑を訪れる専用ルートを設け、こちらは手荷物検査はしない。
式典は午前8時から50分間の予定。参列者席は昨年と同規模の約7千を準備する。これとは別に広島国際会議場内に約2200席を確保し、式典映像を同時中継する。
この日は、開催を案内する通知文を196カ国・地域の大使館などに発送した。「真の世界平和の実現を祈念する」などの式典の趣旨を理解した上で、参列を申し込むよう呼びかけている。
従来は各国の政府代表を「招待」していたが、対象を巡り論争になったのを受け、「通知」に変更した。昨年まで3年続けて招待を見送ったロシアや、対象外だったパレスチナ自治政府、台湾が今年は含まれる。(樋口浩二)
(2025年5月24日朝刊掲載)
記者会見した市民活動推進課の担当者は、2023年の式典当日にデモ参加者の一部が市職員に体当たりしたとされる事件に言及。「再発防止を防ぐため規制エリアを維持した」と説明した。
入場規制は昨年同様、午前5時から同9時まで実施。昨年より30分早い午前6時に入場口を開設し、手荷物検査をする。被爆者たちが長時間入場待ちをした昨年の反省を踏まえ、優先レーンを設ける。
拡声器やプラカードの持ち込みを禁じ、要請に従わない場合は公園外への退去を命じることがある。参列者席に入る際の金属探知ゲートは2カ所に増やす。暑さ対策の給水所は2カ所に構える。また、午前5~7時に元安橋方面から原爆慰霊碑を訪れる専用ルートを設け、こちらは手荷物検査はしない。
式典は午前8時から50分間の予定。参列者席は昨年と同規模の約7千を準備する。これとは別に広島国際会議場内に約2200席を確保し、式典映像を同時中継する。
この日は、開催を案内する通知文を196カ国・地域の大使館などに発送した。「真の世界平和の実現を祈念する」などの式典の趣旨を理解した上で、参列を申し込むよう呼びかけている。
従来は各国の政府代表を「招待」していたが、対象を巡り論争になったのを受け、「通知」に変更した。昨年まで3年続けて招待を見送ったロシアや、対象外だったパレスチナ自治政府、台湾が今年は含まれる。(樋口浩二)
(2025年5月24日朝刊掲載)