アンネの父 平和願った人生 福山ホロコースト記念館 開館30年特別展 集会に駐日オランダ大使も
25年6月8日
第2次世界大戦中のホロコースト(ユダヤ人虐殺)を伝える福山市御幸町のホロコースト記念館で7日、「アンネの日記」で知られるアンネ・フランクの父オットーさん(1889~1980年)の生涯をたどる特別展が始まった。アンネの隠れ家のあったオランダのヒルス・ベスホー・プルッフ駐日大使も訪れ、アンネ一家と虐殺を巡るつらい歴史に思いをはせた。(頼金育美)
今月で開館30周年を迎えた記念の行事。少年時代にはじまり、ナチスの迫害を逃れて移り住んだ隠れ家の様子、戦後の平和活動などをパネル12枚で紹介する。オットーさんの家族から譲り受けた遺品も並べ、「私は世界と人類のために働きます」と英語で書かれた直筆のメッセージもある。
プルッフ大使は30周年記念集会に参加。地元の子どもたちの案内で、犠牲者の遺品や資料約500点のほか、アンネをしのんで開発された「アンネのバラ」を見学した。アンネの日記の一節も朗読した。
同館設立は約50年前、大塚信理事長(76)がオットーさんと旅先で出会ったのがきっかけ。「ホロコーストで亡くなった150万人の子どもたちに同情するだけでなく、平和をつくるために何かをする人になって」との言葉を贈られ、95年6月に開館した。
大塚理事長は「オットーさんは誰よりも苦労をしてきた人で、本当に優しかった。オットーさんの生涯から、未来を開く学びをしてほしい」と、来館を呼びかけている。
特別展は来年5月30日まで。午前10時~午後5時。日、月曜・祝日休館。
(2025年6月8日朝刊掲載)
今月で開館30周年を迎えた記念の行事。少年時代にはじまり、ナチスの迫害を逃れて移り住んだ隠れ家の様子、戦後の平和活動などをパネル12枚で紹介する。オットーさんの家族から譲り受けた遺品も並べ、「私は世界と人類のために働きます」と英語で書かれた直筆のメッセージもある。
プルッフ大使は30周年記念集会に参加。地元の子どもたちの案内で、犠牲者の遺品や資料約500点のほか、アンネをしのんで開発された「アンネのバラ」を見学した。アンネの日記の一節も朗読した。
同館設立は約50年前、大塚信理事長(76)がオットーさんと旅先で出会ったのがきっかけ。「ホロコーストで亡くなった150万人の子どもたちに同情するだけでなく、平和をつくるために何かをする人になって」との言葉を贈られ、95年6月に開館した。
大塚理事長は「オットーさんは誰よりも苦労をしてきた人で、本当に優しかった。オットーさんの生涯から、未来を開く学びをしてほしい」と、来館を呼びかけている。
特別展は来年5月30日まで。午前10時~午後5時。日、月曜・祝日休館。
(2025年6月8日朝刊掲載)