「ヒロシマ・アピールズ」 ポスター28作 カナダで一堂
25年6月10日
核兵器廃絶や平和への願いをデザインを通じて訴える「ヒロシマ・アピールズ」のポスター展が、カナダ・トロントで開かれている。戦後80年の節目に、現地の国際交流基金トロント日本文化センターが同所で初めて企画した。歴代の全28作品が一堂に会し、市民の関心を集めている。
第1作の「燃え落ちる蝶(ちょう)」(1983年)から最新作の「遺品が訴えるもの」(2024年)までがギャラリーに並ぶ。日本を代表するデザイナーがそれぞれ手がけ、制作する日本グラフィックデザイン協会(JAGDA)がセンターに提供した。
センターは日本の文化芸術を知ってもらおうと、1998年から日本人デザイナーのポスターの個展を開いてきた。その中にヒロシマ・アピールズが含まれていた。国境にとらわれず平和の願いを表現し発信する趣旨に共鳴し、実現した。
センターは市街地の美術館や大学などが集まる文教地区にある。さまざまな国籍の人が見学し、ポスターの高い芸術性を受けて「タッチング(心の琴線に触れる)」「クール(かっこいい)」などの感想が寄せられているという。
山本訓子(のりこ)所長は「全作品がそろい圧巻。日本のデザイナーが世界平和というテーマに向き合った渾身(こんしん)の力を感じる」と話す。ポスター展は4月に始まり、12月20日まで続く。無料。
JAGDA広島地区の川原芳夫幹事は「ポスターは言葉が通じなくてもビジュアルでヒロシマと平和を訴える。さらに多くの国々に広まるよう願っている」と喜ぶ。(山本祐司)
(2025年6月10日朝刊掲載)
第1作の「燃え落ちる蝶(ちょう)」(1983年)から最新作の「遺品が訴えるもの」(2024年)までがギャラリーに並ぶ。日本を代表するデザイナーがそれぞれ手がけ、制作する日本グラフィックデザイン協会(JAGDA)がセンターに提供した。
センターは日本の文化芸術を知ってもらおうと、1998年から日本人デザイナーのポスターの個展を開いてきた。その中にヒロシマ・アピールズが含まれていた。国境にとらわれず平和の願いを表現し発信する趣旨に共鳴し、実現した。
センターは市街地の美術館や大学などが集まる文教地区にある。さまざまな国籍の人が見学し、ポスターの高い芸術性を受けて「タッチング(心の琴線に触れる)」「クール(かっこいい)」などの感想が寄せられているという。
山本訓子(のりこ)所長は「全作品がそろい圧巻。日本のデザイナーが世界平和というテーマに向き合った渾身(こんしん)の力を感じる」と話す。ポスター展は4月に始まり、12月20日まで続く。無料。
JAGDA広島地区の川原芳夫幹事は「ポスターは言葉が通じなくてもビジュアルでヒロシマと平和を訴える。さらに多くの国々に広まるよう願っている」と喜ぶ。(山本祐司)
(2025年6月10日朝刊掲載)