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「核軍縮へ保有国間の架け橋に」 仏大統領への伝言 現地市長に要請 県被団協の田中理事 帰国報告

 被爆証言のため核兵器保有国のフランスを訪れていた県被団協(箕牧(みまき)智之理事長)の田中聡司理事(81)=広島市西区=が、市役所で記者会見した。核軍縮に向けて行動するよう現地の市長からマクロン大統領に伝えてくれるといい「訪れたかいがあった」と述べた。

 5月10~20日にグルノーブル市を中心に巡り、講話を重ねた。市長との懇談では、2年前に先進7カ国首脳会議(G7サミット)で原爆資料館(中区)を見学したマクロン氏が、芳名録に平和への行動を「使命」と記したと紹介。「核保有国間の架け橋となり核軍縮につなげてほしい」旨を要望したいと伝え、市長から「協力しましょう」と返答があったという。

 また、現地で交流した南フランスの平和運動団体が今秋、多くの被爆者を招く計画を進めており、日本被団協の協力を要請されたことも明らかにした。(渡辺裕明)

(2025年6月10日朝刊掲載)

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