×

ニュース

[戦後80年] 岩国基地「掩体壕」公開 旧日本海軍航空機格納庫 米軍が改修

 米軍岩国基地(岩国市)は11日、戦前に旧日本海軍の航空機の格納庫として使われ、現在も基地内にある「掩体壕(えんたいごう)」を報道陣に公開した。基地内に残る掩体壕は1カ所のみで、戦後80年の節目を機に米軍が内部を改修した。

 木造の骨組みを分厚いコンクリートで固めた幅24・2メートル、高さ4・6メートル、奥行き11・2メートル。外壁には空襲の被害とみられる痕跡が残っている。戦後、ガラス戸や窓が取り付けられ、1984年の映画制作で使われた零式艦上戦闘機(ゼロ戦)の実物大模型を展示している。

 米軍が昨年10月から今年5月まで内部にショーケースを設けるなどして改修し、この日、米軍や海上自衛隊の関係者がテープカットをしてリニューアルを祝った。米軍岩国基地のリチャード・ラスノック司令官は「悲惨な戦争を繰り返さないためにも、歴史を学ぶことは大事だ」と話していた。(川村奈菜)

(2025年6月12日朝刊掲載)

年別アーカイブ