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[被爆80年] パスポート配布 平和行事巡ろう 東広島市など 小中生に

スタンプ集めて感想記入

 東広島市と市原爆被爆資料保存推進協議会は、被爆80年の今夏を中心に市内各地で取り組まれる平和行事や文化施設を巡ってもらおうと、「平和パスポート」を市内の小中学生に配る。次代を担う子どもたちが、主体的に平和への取り組みに関わる機会を増やすのが狙い。(石井雄一)

 平和パスポートは、海外渡航する時のパスポートより少し大きいA6判。約1万8千部を作製し、7月に市内の小中学生に配る。子どもたちは、平和関連の行事などに参加し、スタンプやサインをもらう。学んだことや感想を書き込むこともできる。

 市と協議会は8月1~7日を「ピース・ウイーク」とし、パスポートの対象行事として多彩な催しを展開する。市民文化センター(西条西本町)2階の原爆被爆資料展示室では企画展示がある。

 3日午後1時からは、同センターアザレアホールで、児童養護施設「広島新生学園」(西条町田口)の上栗哲男園長とNHKの出山知樹アナウンサーが、戦争の孤児を支えた施設の歴史について語り合う。4、5、7日には同センター研修室で、出山アナウンサーが自主制作した映画の上映会がある。

 このほか、平和パスポートは、市立図書館や学校図書室での平和関連図書の貸し出しや、各小中学校での平和学習、夏休みの自由研究などの記録にも活用してもらう。高垣広徳市長は「若い世代が現場を訪れて平和の大切さを理解し、それぞれの立場で活動するきっかけにしたい」と述べた。

(2025年6月14日朝刊掲載)

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