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首相との再会談 日本被団協要請 「核禁条約へ一致点を」

 日本被団協は20日、石破茂首相との再会談を求める要請書を外務省に提出した。核兵器廃絶に向け、核兵器禁止条約への加盟を求める被爆者との一致点を探るよう求めた。1月にノーベル平和賞受賞を受けて官邸で首相と面会した際に申し入れていたが、実現していない。

 田中熙巳(てるみ)代表委員(93)が、国会内で岩屋毅外相宛ての要請書を軍縮不拡散・科学部の中村仁威部長に手渡した。要請書は「(核兵器廃絶という)ゴールは同じ」との首相の発言を引き、実現に向けた過程を議論すべきだと訴えた。

 非公開での協議を終えた浜住治郎事務局長(79)によると、中村氏は再会談を「止めることはない」と答えたという。浜住さんは「前回は首相が一方的に話して終わった。被爆者の思いを伝えたい」と話した。

 この日、自民党や日本維新の会を除く与野党6党に対し、原爆被害への国家補償の実現や被団協と協議する場を設けるよう要請。厚生労働省には援護施策の充実や被爆2世の実態調査、核兵器保有国での証言への財政的な支援を訴えた。(宮野史康)

(2025年6月21日朝刊掲載)

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