米軍機騒音 広島で7185回 艦載機移転前の1.9倍 24年度県集計
25年6月25日
広島県は県内6地点で2024年度に測定された米軍機とみられる航空機騒音の発生回数をまとめた。「騒がしい街頭」に相当する70デシベル以上は7185回で23年度比で27・8%減少した。ただ、米軍岩国基地(岩国市)への空母艦載機移転が完了する前の17年度比では1・9倍となっており、依然として高水準で推移している。(和多正憲)
中国四国防衛局(広島市中区)が県内に設置している騒音測定器のうち大竹市、廿日市市、江田島市、北広島町の6地点の記録を県が集計した。
地点別でみると、米軍機の飛行ルート直下の大竹市阿多田島が3504回と全体の半数近くを占めた。次いで大竹市西栄1137回▽廿日市市八坂公園872回▽廿日市市宮島647回▽北広島町西八幡原637回▽江田島市沖美388回―の順だった。
17年度比では大竹市西栄が10・7倍と大幅に増加。江田島市沖美4・4倍、廿日市市宮島3・0倍、同市八坂公園2・0倍、大竹市阿多田島1・5倍と続いた。北広島町西八幡原は減少し、0・9倍だった。
米軍機とみられる低空飛行の延べ目撃件数は1797件で23年度の2810件を36・0%下回った。市町別は廿日市市が1172件で最も多く、大竹市249件、北広島町203件、広島市112件、江田島市29件、三次市21件などだった。
岩国基地は18年3月、厚木基地(神奈川県)から空母艦載機約60機の受け入れを完了した。広島県国際課は「艦載機移転後、騒音発生回数は大幅に増加するなど、住民生活に多大な影響を及ぼしている」と指摘。国などに低空飛行訓練の中止や自治体による騒音被害対策への財政措置を要望した。
(2025年6月25日朝刊掲載)
中国四国防衛局(広島市中区)が県内に設置している騒音測定器のうち大竹市、廿日市市、江田島市、北広島町の6地点の記録を県が集計した。
地点別でみると、米軍機の飛行ルート直下の大竹市阿多田島が3504回と全体の半数近くを占めた。次いで大竹市西栄1137回▽廿日市市八坂公園872回▽廿日市市宮島647回▽北広島町西八幡原637回▽江田島市沖美388回―の順だった。
17年度比では大竹市西栄が10・7倍と大幅に増加。江田島市沖美4・4倍、廿日市市宮島3・0倍、同市八坂公園2・0倍、大竹市阿多田島1・5倍と続いた。北広島町西八幡原は減少し、0・9倍だった。
米軍機とみられる低空飛行の延べ目撃件数は1797件で23年度の2810件を36・0%下回った。市町別は廿日市市が1172件で最も多く、大竹市249件、北広島町203件、広島市112件、江田島市29件、三次市21件などだった。
岩国基地は18年3月、厚木基地(神奈川県)から空母艦載機約60機の受け入れを完了した。広島県国際課は「艦載機移転後、騒音発生回数は大幅に増加するなど、住民生活に多大な影響を及ぼしている」と指摘。国などに低空飛行訓練の中止や自治体による騒音被害対策への財政措置を要望した。
(2025年6月25日朝刊掲載)