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[被爆80年] 回天の劇 8月周南公演 俳優若林さん 鑑賞呼びかけ

 太平洋戦争末期の特攻兵器「回天」をテーマにした演劇「あゝ大津島 碧(あお)き海」が8月3日、周南市徳山の市文化会館である。市が戦後80年事業として開く。プロデューサーで出演者の俳優若林哲行さん(78)たちが24日、同館を訪れ「特攻で散った20歳前後の若者の気持ちを知り、命や平和の尊さを考えるきっかけにしてほしい」と鑑賞を呼びかけた。

 市によると、出撃できなかった老人と新聞記者の会話を軸に、搭乗を志願した若者たちの心情を描いている。若林さんは約40年前に特攻隊員を演じたのを機に、同市大津島に訓練基地が置かれた回天を知ったという。構想を温めて2017年、自ら企画した前身の作品を初めて上演した。

 山口市のシンガー・ソングライターちひろさんも出演する。この作品が自身の初舞台で「歌う人生の中でも大きな転機になった。回天の歴史を語り継いでいく思いで舞台に立つ」と意気込んでいる。

 午後1時開演。チケットは4千円(大学生以下は千円)。ローソンチケットや同館などで購入できる。同館☎0834(22)8787。(井上龍太郎)

(2025年6月26日朝刊掲載)

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