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核実験や鉱山 被害を知る 10月のフォーラムに向け催し HANWA

 市民団体「核兵器廃絶をめざすヒロシマの会」(HANWA)は29日、世界の核被害について考える催しを広島市中区で開いた。市民たち約100人が参加。米国が核実験を繰り返した中部太平洋マーシャル諸島の現状報告などがあった。

 同諸島を昨年訪れた市民団体「核政策を知りたい広島若者有権者の会」(カクワカ広島)の瀬戸麻由さん(34)は、核実験場にされたビキニ環礁への住民の帰還が進まない状況を説明。1954年に最大の実験があった3月1日は日本でも「ビキニデー」として知られるが、「『ビキニデー』の向こう側に、帰りたいという切実な思いを持った人がいる」と強調した。

 核兵器の原料となるウランを巡り、インドのウラン鉱山の核被害を告発したドキュメンタリー映画の上映もあった。

 10月にHANWAなどが市内で世界の核被害者たちを招いて開く「世界核被害者フォーラム」に向けた企画の一環。海外ゲストの招待に必要な費用の寄付をクラウドファンディングサイト「For Good」で募っている。(下高充生)

(2025年6月30日朝刊掲載)

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