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[被爆80年] 812人の名簿 遺族に届け 広島市、自治体などに発送

 広島市は30日、平和記念公園(中区)の原爆供養塔に安置されている約7万人分とされる遺骨のうち、名前が分かっていながら遺族が見つかっていない812人の名簿を全国の自治体や被爆者組織など2183団体に発送した。各地で張り出してもらい、引き取りにつなげる。

 B1判とB2判の2種類。名前のほか、一部の人については手掛かりとなる住所や年齢を記した。送り先は昨年より30カ所増えた。旅行客の多い宮島(廿日市市)のフェリー航路の運航会社などを新たに追加した。いずれも11日~10月末に張り出すよう協力を求める。

 市は1968年に名簿の公開を始め、85年から全国に送っている。68年以降、1472人の遺族が判明。うち1人は被爆80年となることし6月に確認された。公開以降に引き取られた遺骨は849人となっている。

 原爆被害対策部調査課は「似たような名前がある場合など、問い合わせてほしい」と呼びかけている。同課☎082(504)2191=平日のみ。(下高充生)

(2025年7月1日朝刊掲載)

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