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抗議の考え 首相示さず 党首討論会

 石破茂首相は2日、日本記者クラブ主催の党首討論会で、イランへの核施設攻撃を巡って広島、長崎への原爆投下を正当化したトランプ米大統領の発言に言及した。「正当化されるというようなこと、われわれは一度も言ったことがない」と述べたが、米国に抗議する考えは示さなかった。

 質疑で「強く抗議すべきではなかったか」と問われたが、石破氏は正面から答えなかった。2023年に広島市であった先進7カ国首脳会議(G7サミット)に触れ、原爆の惨禍を多くの国の首脳に共有してもらうための場だったと強調。「許容するとかそういうことではない」とした。

 林芳正官房長官は6月26日の記者会見で「歴史的な事象に関する評価は、専門家で議論されるべきものだ」と日本政府としての評価を避け、抗議する姿勢も示さなかった。

(2025年7月3日朝刊掲載)

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