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「核兵器廃絶は外交の礎」 アイルランド首相 平和公園を訪問

 アイルランドのミホール・マーティン首相が4日、広島市中区の平和記念公園を訪れた。核兵器禁止条約の制定を主導した国の一つで、「核兵器の廃絶はわが国の外交の礎だ」と強調した。

 原爆慰霊碑に献花後、取材に応じた。禁止条約に日本や核保有国が参加していない点を問われると、各国の事情や立場があるとした上で「広島の被爆の実態から、核兵器がまた使われたら人類の滅亡につながると人類は学んだ。日本政府と協力して取り組む」と述べた。

 トランプ米大統領がイランの核施設攻撃を巡り、広島、長崎への原爆投下を引き合いに正当化した発言については、イランの政策が中東情勢を不安定にさせてきたと指摘。「広島、長崎と今回の攻撃は決して比べられるものではない」との見解を示した。

 1日に来日。広島訪問は初めてで、4日は広島国際会議場で松井一実市長と面会し、被爆者の証言も聴いた。(下高充生)

(2025年7月5日朝刊掲載)

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