森下洋子さん 平和を語る 東京 続く戦争「胸が痛い」
25年7月5日
広島市中区出身で世界的バレリーナの森下洋子さん(76)が4日、東京都内の日本記者クラブで記者会見した。同クラブのシリーズ企画「戦後80年を問う」の一環で招かれ、母、祖母の被爆体験も踏まえ、平和への思いを語った。
「原爆の影響か、母とともに体が弱かった」と振り返った森下さん。3歳の時、心配した両親がバレエ教室に通わせたのが転機となった。被爆で左半身に大やけどを負った祖母について「ものすごく明るく、精神力がすごいと感じた。私のバレエにも影響を与えている」と語った。
被爆80年を迎えてもウクライナや中東で戦争が絶えない現状にも触れた。「罪もない子どもが犠牲になっているのは、人類の幸せのためなのか。胸が痛い」と痛切な表情を見せた。
舞踊歴74年目のことしも、団長を務める松山バレエ団(東京)の公演で舞台に立ち続ける。「全人類が願えば当たり前に戦争はなくなる。私たちは舞台の上から平和を叫び、平和な社会をデザインする文化芸術の道をまい進する」と力を込めた。(秋吉正哉)
(2025年7月5日朝刊掲載)
「原爆の影響か、母とともに体が弱かった」と振り返った森下さん。3歳の時、心配した両親がバレエ教室に通わせたのが転機となった。被爆で左半身に大やけどを負った祖母について「ものすごく明るく、精神力がすごいと感じた。私のバレエにも影響を与えている」と語った。
被爆80年を迎えてもウクライナや中東で戦争が絶えない現状にも触れた。「罪もない子どもが犠牲になっているのは、人類の幸せのためなのか。胸が痛い」と痛切な表情を見せた。
舞踊歴74年目のことしも、団長を務める松山バレエ団(東京)の公演で舞台に立ち続ける。「全人類が願えば当たり前に戦争はなくなる。私たちは舞台の上から平和を叫び、平和な社会をデザインする文化芸術の道をまい進する」と力を込めた。(秋吉正哉)
(2025年7月5日朝刊掲載)