×

ニュース

[被爆80年] オンラインで被爆証言聞く 東広島 小中生3500人

 東広島市教委は7日、児童生徒に戦争の愚かさや平和の尊さを伝えるオンライン授業をした。市内の小中学校の計23校の計約3500人が参加。市内在住の被爆者の証言や、賀茂高(西条西本町)の平和を語り継ぐ取り組みなどを学んだ。

 松賀中(西条町御薗宇)では、全校生徒約470人が参加した。3年生の教室では、当時、賀茂高等女学校(現賀茂高)3年生だった大林春美さん(94)=西条町郷曽=の証言動画を視聴。大林さんは市教委の部屋から出演し「被爆後の救護活動で見た広島市内の光景は地獄でした」と語りかけた。賀茂高の生徒は、平和記念公園(広島市中区)で小中学生の碑巡りのガイド役を務めている活動を紹介した。

 その後、松賀中の生徒は、未来に向けてできることを話し合った。「SNSで戦争の愚かさを発信する」「平和に暮らせていることに感謝する」といった意見が出た。3年の宮本泰輔さん(15)は「被爆者の証言は、表情や声色からも戦争の残酷さが伝わってきた。まずは家族や地域の人たちに伝えていきたい」と振り返った。(石井雄一)

(2025年7月8日朝刊掲載)

年別アーカイブ