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[被爆80年] 子どもの平和学習充実へ 広島広域都市圏 記憶の継承 3県33市町結束

 広島、山口、島根の3県33市町でつくる広島広域都市圏協議会は被爆80年に合わせ、圏域内の子どもの平和学習を充実させる。被爆の記憶の継承が課題となる中、子どもたちが原爆投下の惨禍を学ぶ取り組みに連携して力を入れる。

 広島平和文化センターが主導し、1日に安芸高田市であった協議会の会合で構成市町が申し合わせた。センターが8月6日に広島国際会議場(広島市中区)で開く「全国平和学習の集い」への参加を圏域内の中学生に呼びかける。広島市は派遣する市町に経費の3分の1を補助する。

 本年度は三原、三次、江田島、浜田の4市と島根県邑南町から67人の中学生を受け入れる。

 センターは来年度、圏域内の子どもが被爆証言を聞き、戦争遺構を巡る研修も始める。また、平和記念公園(同)で外国人観光客を案内するユースピースボランティアへの参加を圏域内の高校生と大学生に呼びかける。

 センターの谷史郎副理事長は「未来を担う子どもたちに被爆の惨状をできる限りリアルに伝え、核兵器のない世界に向けた行動を考えてもらいたい」と話している。(樋口浩二)

(2025年7月8日朝刊掲載)

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