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首相 8・6式典出席 被爆者と懇談 施設訪問も

■記者 岡田浩平

 麻生太郎首相は6日に広島市で開かれる平和記念式典と「被爆者代表から要望を聞く会」に出席する。河村建夫官房長官が3日の定例会見で発表した。原爆症認定集団訴訟の一括解決策をめぐる政府と原告側の交渉が続く中、首相が被爆地で政治解決への強いメッセージを打ち出せるかどうかが注目される。

 首相の広島市の式典への出席は16年連続。聞く会の出席は、昨年7年ぶりに出席した福田康夫首相(当時)に続く。麻生首相は、市内で記者会見や原爆養護ホーム訪問も予定している。9日には長崎市の式典に参列する。

 集団訴訟をめぐっては、河村長官が原爆の日までに政府としての解決策を示す考えを強調してきた。麻生首相が何らかの方針を打ち出すかどうかについて、河村長官はこの日の会見で「被爆者との懇談があり、そういうやりとりになろうかと思う」との期待感を表した。ただ、政府側と原告側との解決策をめぐる水面下の交渉は、原告全員をどう救済するかや財源の問題などもあって難航している。

 そうした中で全国原告団は、原爆の日を前に枠組みの合意を迫っている。

(2009年8月4日朝刊掲載)

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