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[被爆80年] 原爆供養塔7万人眠る 広島市、10年ぶり納骨室公開

 米軍による原爆投下から80年を前に、広島市は16日、平和記念公園(中区)にある原爆供養塔の納骨室を10年ぶりに報道各社に公開した。約7万人分とされる引き取り手のない遺骨が安置されており、身元特定のための情報提供を呼びかけている。

 納骨室は広さ27平方メートル、高さ2メートル。名前が分かっていながら引き取り手が見つかっていない812人と、遺族の希望などで永久安置している623人の遺骨を1人ずつ白い骨つぼに納めて並べている。名前が分からない大多数の遺骨は、大小178個の木箱などに納めてある。

 現在の供養塔は、1955年に完成。報道への公開は被爆50年、60年などに続き今回が5回目。市は名前などが分かっている人の納骨名簿を全国の被爆者団体や自治体に送り、掲示してもらっている。(下高充生)

 360度カメラで撮影した原爆供養塔の納骨室内部のパノラマ画像を、中国新聞デジタルで公開しています。自らの操作で画像を自由に動かすことができます。

(2025年7月17日朝刊掲載)

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