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[被爆80年] ゲンの思い 原画で 原爆資料館 8点ずつ順次展示 単行本も

 被爆80年に合わせ、漫画「はだしのゲン」の原画展が16日、広島市中区の原爆資料館東館で始まった。作者の中沢啓治さん(2012年死去)から11年に寄贈を受けたうちの80点を11月30日まで順次紹介する。無料。

 原画の展示は13年以来。地下1階の情報資料室を会場に、作品保護のため2週間ごとに8点ずつ入れ替える。初回は1巻に載る、被爆し倒れ込んだ人が水を求めて主人公ゲンの足をつかむ場面などの原画がある。英語やアラビア語、ロシア語版などを含む単行本25冊も置き、入館者が手に取れる。

 中沢さんが生前に資料館へ寄せた「どうか、あなたも、やさしくたくましいゲンの生き方を見習って、戦争も原爆もない平和な世の中をめざしてください」とのメッセージも伝える。同館は「戦争や原爆の恐ろしさを改めて感じてほしい」と呼びかける。午前9時~午後5時。(下高充生)

(2025年7月17日朝刊掲載)

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