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平和宣言 世界を視野 最後は英語 核廃絶訴え 骨子発表

■記者 東海右佐衛門直柄

 広島市の秋葉忠利市長は3日の記者会見で、平和記念式典(6日)で読み上げる「平和宣言」の骨子を発表した。来年5月に米ニューヨークである核拡散防止条約(NPT)再検討会議を見据え、市長は「世界が注目する式典。最後は英語で直接、核兵器廃絶を訴えたい」と述べた。

 宣言では、オバマ米大統領が核兵器廃絶への努力を明言した4月のプラハ演説の重要性を強調。世界各地で廃絶を願う多数派の市民を「オバマジョリティー」と呼び、力の結集を呼び掛ける。会見で秋葉市長は「核超大国の大統領に任せるのではなく、世界の多数派が今まで以上に努力する決意を示したい」と強調した。

 自身が会長を務める平和市長会議が提唱する2020年までの廃絶構想について、宣言では「次の世代への最低限の責任」と明言。市民の声が国際政治に反映されるよう、世界200都市からなる「国連の下院」の創設構想も提起する。

 国の敗訴が続く原爆症認定集団訴訟に言及し、援護策の拡充を政府に訴える。

(2009年8月4日朝刊掲載)

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