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[戦後80年] 旧海軍大社基地 滑走路隠す細工か 島根県発掘調査 塗装面に不規則な黒模様

 島根県埋蔵文化財調査センターは17日、出雲市の旧海軍大社基地の主滑走路跡地にある県有地での発掘調査結果を発表した。コンクリート塗装面に不規則な黒い模様があることが分かり、滑走路を隠すための細工だった可能性があると説明した。

 6~7月、60センチの深さに埋まる滑走路を調べた。当時の作業従事者の証言などから、塗装面の模様はカムフラージュのため散布したタールなどの可能性があり、付着物を採取して成分分析を進めているという。

 コンクリートの打設跡から、調査箇所が滑走路の東端付近であることも判明。全長1500メートルと推定される滑走路の規模の裏付けになるとした。

 跡地では宅地造成などが進み、現存する塗装面は限られる。県は、一部を保存した上で出雲児童相談所の移転工事を年内に始める予定。文化財課の勝部智明調整監は「工事の影響を受ける部分は記録保存する」としている。19日午前10時半から現地説明会がある。(上田光)

(2025年7月18日朝刊掲載)

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