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平和な世界 継承誓う 県立広島商業高で慰霊祭

 広島市中区の県立広島商業高で21日、前身の広島商業学校の原爆犠牲者を追悼する慰霊祭が営まれた。遺族や在校生たち26人が参列し、市内での建物疎開作業に動員されるなどして被爆死した生徒や教職員計137人を悼んだ。

 校内の慰霊碑前で黙とうし、1人ずつ花を手向けた。同窓会の小坂弘治副会長(60)は「先輩方の命と引き換えにもたらされた、かけがえのない平和の礎を後世へ継承する」と述べた。生徒会長の3年荒谷優英(ゆえ)さん(17)は「広島を復興した先輩や平和を心に抱く同世代とつながり、平和な世界を築く」と誓った。

 当時1年生だった兄武夫さんが被爆死した伊藤和夫さん(85)=中区=は「戦争を知らない世代が増えている。核兵器廃絶を訴え続け、若い人にも行動してもらいたい」と力を込めた。(宮田圭)

(2025年7月22日朝刊掲載)

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