[被爆80年] ドーム前の車道 歩行者用空間に 相生通り一部規制 8・6夜
25年7月19日
原爆の日の8月6日夜に広島市中区の原爆ドーム前を含む相生通りの一部を交通規制し、歩行者空間にする計画があることが18日、分かった。初の試みで市やまちづくり団体が準備を進めている。近くを流れる元安川では「とうろう流し」があり、被爆80年の今年は例年以上の来訪者が見込まれる。安全を確保しつつ、追悼と平和への祈りを広げる。
複数の関係者によると、市中心部を東西に走る相生通りのうち、おりづるタワー前から相生橋西詰めまでの約300メートルを午後7時半~9時半に交通規制。片側3車線のうち、いずれも歩道側から1・5車線分を歩行者空間にする。
バスと路面電車は徐行運行できるが、緊急車両を除き一般車両は通れない。市民や旅行者がくつろげるようベンチを置いたり、ハープやチェロ、バイオリンで鎮魂の調べを奏でたりする案もあるという。
相生橋は1945年8月6日、米軍による原爆投下の目標地点となった。原爆犠牲者たちを悼むとうろう流しは今年も8月6日夜に原爆ドーム対岸の元安川親水テラスで催され、橋上にも大勢の見学者たちが集まる可能性が高い。広島市などが春以降、安全対策を話し合っていた。歩行者空間の取り組みは、まちづくり団体や広島県、市などでつくる実行委員会が主催するとみられる。
市は、都心部で歩いて楽しい「ウオーカブル」なまちづくりを目指している。相生通りを巡っては、松井一実市長が昨年4月、まちづくり団体から「トランジットパーク」構想の提言を受けた。公共交通や配送車の通行に限り、人中心の公園のような通りにする内容。今回の取り組みが、まち歩きを促す市の施策に弾みをつける可能性がある。(樋口浩二)
(2025年7月19日朝刊掲載)
複数の関係者によると、市中心部を東西に走る相生通りのうち、おりづるタワー前から相生橋西詰めまでの約300メートルを午後7時半~9時半に交通規制。片側3車線のうち、いずれも歩道側から1・5車線分を歩行者空間にする。
バスと路面電車は徐行運行できるが、緊急車両を除き一般車両は通れない。市民や旅行者がくつろげるようベンチを置いたり、ハープやチェロ、バイオリンで鎮魂の調べを奏でたりする案もあるという。
相生橋は1945年8月6日、米軍による原爆投下の目標地点となった。原爆犠牲者たちを悼むとうろう流しは今年も8月6日夜に原爆ドーム対岸の元安川親水テラスで催され、橋上にも大勢の見学者たちが集まる可能性が高い。広島市などが春以降、安全対策を話し合っていた。歩行者空間の取り組みは、まちづくり団体や広島県、市などでつくる実行委員会が主催するとみられる。
市は、都心部で歩いて楽しい「ウオーカブル」なまちづくりを目指している。相生通りを巡っては、松井一実市長が昨年4月、まちづくり団体から「トランジットパーク」構想の提言を受けた。公共交通や配送車の通行に限り、人中心の公園のような通りにする内容。今回の取り組みが、まち歩きを促す市の施策に弾みをつける可能性がある。(樋口浩二)
(2025年7月19日朝刊掲載)