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被爆体験アニメ 英語吹き替え 「いわたくんちのおばあちゃん」 NHK 国際放送向け企画制作

 NHKは、小学生の目線で、被爆者の体験や苦悩などを描いたアニメ「いわたくんちのおばあちゃん」の英語吹き替え版を制作した。被爆80年に合わせて企画し、8月1日、国際放送「NHKワールド JAPAN」で放送する。

 30分の「アニメーション・ドキュメンタリー」で、同名の絵本が原作。両親と3人の妹を広島の原爆で奪われた綿岡智津子さん(2011年に82歳で死去)の半生や、戦争体験を次世代に伝えていく大切さなどを、孫の「いわたくん」の友達の目線で描く。

 今年3月、Eテレで日本語版を放送したところ反響が広がり、英語版の制作が決まった。日本時間の8月1日午前10時半から放送しストリーミング配信もする。放送終了後のネット配信では、核保有国を意識し、フランス語とパキスタンやインドで使われているウルドゥー語の字幕も付く予定だ。綿岡さんの長女岩田美穂さん(中区)は「何げない日常の話を通し、戦争の恐ろしさや母の悲しみを世界中の人に感じてほしい」と願う。

 日本語版の再放送もある。7月25日午後8時10分からと8月6日午前10時18分からNHK総合(広島県のみ)、7月31日と8月3、5日はEテレで全国放送する。語りの一部を広島出身の3人組ユニットPerfume(パフューム)のあ~ちゃんが担当している。(桑島美帆)

(2025年7月24日朝刊掲載)

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