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被爆電車に乗って 復興の歩み学ぶ 広島大付属小生 街の惨状想像も

 広島大付属小(広島市南区)の3年生約60人が、被爆した広島電鉄の路面電車に乗って市内を巡り、原爆被害や復興の歩みを学んだ。

 江波(現中区)付近で被爆、大破した後に修理された653号に広島駅(南区)から乗車。広電本社前(中区)を経て原爆ドーム前(同)まで移動した。車中では、被爆3日後に市内線の一部区間で運行を再開した逸話を職員から聞いた。

 車窓からは、原爆投下直後に多くの負傷者が逃れ、当時の惨状が写真に残る御幸橋(中、南区)などを眺めた。平田奈津子さん(9)は「いつも車で通る御幸橋に説明板があるのは何となく知っていたけど、有名な写真が撮られた場所だと初めてつながった」と驚いていた。

 広電と中国放送が2015年から取り組む平和学習の一環。現在運行している被爆電車は計3両で、651、652号は主に朝のラッシュ時に稼働。653号は被爆時の青と灰色の塗装を施し貸し切り専用となっている。(加納亜弥)

(2025年7月24日朝刊掲載)

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