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秋篠宮ご夫妻 広島訪問 原爆慰霊碑に献花

 秋篠宮ご夫妻は23日、被爆80年となる広島市中区の平和記念公園を訪れ、原爆慰霊碑に花を手向けられた。24日にある全国高校総体(インターハイ)の総合開会式出席のために広島入り。ご夫妻での訪問は2022年6月の全国ろうあ者大会以来3年ぶりとなる。

 ご夫妻はこの日、松井一実市長の案内で原爆慰霊碑前に向かい、一礼の後、白い花束をささげて深く拝礼した。その後原爆資料館で、被爆体験の伝承などに取り組む県内の高校生たち6人と懇談した。第27代高校生平和大使の基町高3年甲斐なつきさん(17)は、日本被団協のノーベル平和賞受賞に合わせてノルウェーを訪れ、現地の高校生と交流した体験を紹介。秋篠宮さまから「これからもご活躍ください」と声をかけられ、「国際的に活動したいという自分が目指す進路への自信になった」と喜んだ。

 ご夫妻は宮内庁を通じ「核のない世界、戦争や紛争がない世界を願う気持ちを新たにしました。若い世代の方々から話をうかがい、戦争や核兵器について学び、国際的な視野を持ちながら課題に取り組む姿を頼もしく思いました」との感想を公表した。ご夫妻は11日、東京都写真美術館で、広島原爆の記録写真と映像を集めた「被爆80年企画展 ヒロシマ1945」も見学している。

 当初予定された広島原爆養護ホームでの被爆者との交流は、施設内で複数の新型コロナウイルス陽性者が出たため取りやめた。24日のインターハイ総合開会式は県立総合体育館(中区)である。(佐藤弘毅)

(2025年7月24日朝刊掲載)

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