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「米では学ばない悲惨な経験聞けた」 来日高校生 平和公園で被爆体験聞く

 米国の高校生15人が24日、広島市中区の平和記念公園を訪れ、被爆者の小倉桂子さん(87)=中区=の体験を聞いた。原爆がもたらした惨状を知り、涙する生徒もいた。

 8歳の時、爆心地から2.4キロの牛田町(現東区)の自宅近くで被爆した小倉さんは閃光(せんこう)の後、爆音が聞こえたと英語で証言。早稲田神社の階段で負傷者が次々息絶えた様子を伝えた。「子どもたちの未来に核兵器を残すのか。広島に学び、痛みを想像できるリーダーになってほしい」と呼びかけた。

 バージニア州の高校3年エレナ・デイビスさんは「米国では学ばない悲惨な経験を聞けた。見て見ぬふりをせず、周囲に広く伝えていきたい」と話した。

 AIG損害保険(東京)が主催する「高校生外交官」プログラムの一環で、30回目。一行は原爆慰霊碑に献花し、原爆資料館も見学した。(樋口浩二)

(2025年7月25日朝刊掲載)

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