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「アートバス」広島巡る 写真家新井卓さんと作家小林エリカさん 来月3~6日「核」テーマに対話

 「核」をテーマに創作する写真家の新井卓さんと作家、アーティストの小林エリカさんが8月3~6日、広島市内を「アートバス」で巡る。各地に止めたバスで作品を展示するほか、ワークショップやインタビューなども展開。核の歴史を学び語り継ぐ方法を、広島の人たちと模索する。

 バスは加納実紀代資料室サゴリ(東区)、広島市中央公園(中区)など複数の場所を巡回。車内で写真や映像、絵画など新井さんと小林さんの作品のほか、関連資料や書籍を展示する。停車場所はX(旧ツイッター)やインスタグラムで更新される。

 参加自由の「キルティングワークショップ」は新井さんが指導。古典技法「サイアノタイプ」で太陽を撮影して布にプリント、自由に裁断してつなぎ合わせていく。小林さんは、事前依頼した広島の人に「写真に残っていないが大切な記憶」についてインタビューし、「肖像画」として描く。

 国内外で活躍する日本人芸術家たちで昨夏発足した「爆心へ/To Hypocenter」による企画。バスは長崎市を経て、15日に東京・日比谷に終着する。新井さんは「バスは多様な人々と作品が偶然、出合う空間。アートや対話から、他者の記憶にどう向き合うか一緒に考えたい」と呼びかける。参加無料。問い合わせはメールinfo@takashiarai.com または☎080(5422)1305。(木原由維)

(2025年7月26日朝刊掲載)

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