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核廃絶・平和願う灯 広島で120人「強い思い伝える」

 被爆80年の原爆の日を前に、ろうそくに火をともし核兵器廃絶を願う「ヒロシマ平和の灯(ともしび)のつどい」が31日夜、広島市中区の平和記念公園であった。市民や外国人旅行者たち約120人が参加し、原爆慰霊碑の周囲を巡った。

 午後7時に慰霊碑北側の「平和の灯」から採火。反核を訴えるカザフスタンの歌「ザマナイ」が響く中、参加者はろうそくを中に立てたコップを持って練り歩き、慰霊碑前に並べた。高校生平和大使の基町高3年中嶋胡桃(くるみ)さん(18)は「核兵器は悲惨な過去を残すだけ。なくす強い思いを伝えていく」と誓った。

 市女性団体連絡会議と市の主催で27回目。原爆資料館地下では被爆体験を聴く場も設けた。5歳の時に爆心地から2・2キロの舟入川口町(現中区)で被爆した石橋紀久子さん(85)=安佐南区=が「戦争はいけない。平和な世の中をつくる方法を考えよう」と参加者に呼びかけた。(樋口浩二)

(2025年8月1日朝刊掲載)

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