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[被爆80年] 日韓の被爆者4人 証言 原水協など 世界大会 広島で開幕

 日本原水協などの原水爆禁止世界大会が3日、広島市中区で開幕した。初日は国際会議があり、日本と韓国の被爆者4人が核兵器の非人道性を証言。世界の核被害者が連帯する重要性や、核兵器廃絶へ向けた方策などについて意見を交わした。

 約280人が参加。大会運営委員会の野口邦和共同代表は主催者あいさつで、核兵器使用をほのめかすロシアの威嚇や、米軍によるイランの核施設空爆を非難。「核戦争を防ぐ唯一の方法は、すべての国が核兵器禁止、廃絶の原則を厳守することだ」と訴えた。

 続いて日本被団協の金本弘代表理事が登壇し、戦後80年の節目に「核兵器廃絶へ向けた国民運動を」と呼びかけた。当時15歳の姉はがれきの下から救い出してくれた父を認識できないほど錯乱していたと振り返り、広島は「この世の出来事とはいえない無残な光景」だったと証言した。

 世界大会は広島市で6日まで、長崎市で9日まで開催。6日は「ヒロシマデー集会」が県立総合体育館(中区)である。(東海右佐衛門直柄)

(2025年8月4日朝刊掲載)

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