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被服支廠 歴史価値学ぶ 特別公開に57人 補強など確認

 広島市南区にある最大級の被爆建物「旧陸軍被服支廠(ししょう)」で3日、見学会があった。昨年10月に始まった安全対策工事の内容や国重要文化財(重文)に指定された意義を知ってもらおうと、広島県が被爆80年を機に特別公開した。

 市民たち57人が参加し、瓦のふき替えが進む屋根の工事を見学。建物の中では、模型を手にした県職員から、筋交いを設ける耐震補強について説明を受けた。

 断熱性に優れたれんが造りの外壁や、コンクリート造りの柱やはりも見て回った。南区の小学5年岡本こよねさん(10)は「中に入ると涼しくて驚いた。工事できれいにして、上手に残していってほしい」と話した。

 爆心地から約2・7キロに位置する旧陸軍被服支廠は1914年に建設。現在は1~3号棟を県、4号棟を国が所有し、昨年1月に国重文に指定された。(口元惇矢)

(2025年8月4日朝刊掲載)

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