[被爆80年] 対話通じ安全保障を 核兵器保有容認の考えに危機感 広島市 平和宣言骨子発表
25年8月2日
広島市の松井一実市長は1日、被爆80年の平和記念式典で読み上げる平和宣言の骨子を発表した。国際情勢が混迷を深める中、自国の利益を守るため核兵器保有を容認する考えが為政者に広がりつつあるとして危機感を強調。武力ではなく、「対話を通じた信頼関係に基づく安全保障」の議論開始を提唱する。
宣言では、ロシアのウクライナ侵攻や中東情勢を受け、世界で軍備増強の動きが強まっていると指摘。第2次世界大戦後、各国が築いてきた平和の枠組みが揺らいでいると警鐘を鳴らし、為政者へ、核保有など武力による安全保障政策が国家間の争いを引き起こす要因になっていないか問いかける。
冒頭では被爆者の見た惨状や結婚差別など戦後の苦難を紹介する。昨年ノーベル平和賞を受賞した日本被団協の代表委員や広島県被団協理事長を務めた坪井直(すなお)さん(2021年に96歳で死去)が唱えた核兵器廃絶を諦めない「ネバーギブアップ」の言葉も引き、その精神を継ぐ意義に触れる。
若い世代への発信も重視。核兵器廃絶の思いを市民社会の「総意」にするため、平和をテーマにした芸術活動など日常生活でできる行動を促す。政府には来年11月に開幕する核兵器禁止条約の第1回再検討会議へのオブザーバー参加や被爆者支援の充実を求める。
松井市長が記者会見で骨子を説明し、「市民も国家も自分より他者の立場を重視することが大切だ」と述べた。式典は6日午前8時から平和記念公園(中区)で営まれる。(樋口浩二)
(2025年8月2日朝刊掲載)
宣言では、ロシアのウクライナ侵攻や中東情勢を受け、世界で軍備増強の動きが強まっていると指摘。第2次世界大戦後、各国が築いてきた平和の枠組みが揺らいでいると警鐘を鳴らし、為政者へ、核保有など武力による安全保障政策が国家間の争いを引き起こす要因になっていないか問いかける。
冒頭では被爆者の見た惨状や結婚差別など戦後の苦難を紹介する。昨年ノーベル平和賞を受賞した日本被団協の代表委員や広島県被団協理事長を務めた坪井直(すなお)さん(2021年に96歳で死去)が唱えた核兵器廃絶を諦めない「ネバーギブアップ」の言葉も引き、その精神を継ぐ意義に触れる。
若い世代への発信も重視。核兵器廃絶の思いを市民社会の「総意」にするため、平和をテーマにした芸術活動など日常生活でできる行動を促す。政府には来年11月に開幕する核兵器禁止条約の第1回再検討会議へのオブザーバー参加や被爆者支援の充実を求める。
松井市長が記者会見で骨子を説明し、「市民も国家も自分より他者の立場を重視することが大切だ」と述べた。式典は6日午前8時から平和記念公園(中区)で営まれる。(樋口浩二)
(2025年8月2日朝刊掲載)