[被爆80年] 「父と暮せば」NYで朗読 大竹の三宅さん親子 6日に地元でも 平和への思い 発信
25年8月2日
「表現師」として米国を拠点に活動する被爆3世の三宅由利子さんが7月下旬、大竹市の実家の父信之さん(71)と共に、井上ひさし作の戯曲「父と暮せば」の朗読劇をニューヨークで上演した。被爆後の広島を舞台にした父娘の対話を熱演。平和への思いを劇場で発信した。原爆の日の6日には古里・大竹でも披露する。(和泉恵太)
ニューヨークでは7月22、23日(現地時間)に劇場に立った。原爆で命を落とした父が幽霊になって娘の前に現れる物語。原爆投下時の惨状、生き残った負い目を抱く娘の葛藤、娘の幸せを願う父の気持ちを、広島弁でのやりとりで届けた。三宅さんの母ケイコさん(71)も信之さんと渡米し、ナレーションを担った。
2日間で計約130人が来場。英語の字幕を流し、上演後には涙する客もいたという。信之さんは「言葉や世代が違っても、思いは伝わると感じた」と振り返る。
三宅さんは舞台俳優のほかダンサーや振付師として活動する。父方、母方の祖母がともに入市被爆者。新型コロナウイルス禍で活動がままならなかった2020年夏、ニューヨークの自宅の掃除中に「父と暮せば」の練習用の台本を見つけた。広島弁のせりふに触れ、父との朗読を思い立ったという。21年の原爆の日にインターネットのライブ配信で、離れた父と「初演」をかなえた。
迎えた被爆80年の節目。「生まれ育った広島とニューヨークでこの物語を伝えたい」との思いに駆られた。信之さんも快諾。今年に入って週に数回、テレビ電話で練習を重ねてきたという。
6日は大竹市の玖波公民館で上演する。広島市安佐北区出身で、ニューヨークで活動する舞台俳優森永明日夏さんがナレーションを担う。三宅さんは「戦争の残酷さや家族の尊さを感じ合える場にしたい」と意気込んでいる。午後1時半~3時。無料。定員60人程度で事前に申し込む。公民館☎0827(57)7084=日祝日休館。
(2025年8月2日朝刊掲載)
ニューヨークでは7月22、23日(現地時間)に劇場に立った。原爆で命を落とした父が幽霊になって娘の前に現れる物語。原爆投下時の惨状、生き残った負い目を抱く娘の葛藤、娘の幸せを願う父の気持ちを、広島弁でのやりとりで届けた。三宅さんの母ケイコさん(71)も信之さんと渡米し、ナレーションを担った。
2日間で計約130人が来場。英語の字幕を流し、上演後には涙する客もいたという。信之さんは「言葉や世代が違っても、思いは伝わると感じた」と振り返る。
三宅さんは舞台俳優のほかダンサーや振付師として活動する。父方、母方の祖母がともに入市被爆者。新型コロナウイルス禍で活動がままならなかった2020年夏、ニューヨークの自宅の掃除中に「父と暮せば」の練習用の台本を見つけた。広島弁のせりふに触れ、父との朗読を思い立ったという。21年の原爆の日にインターネットのライブ配信で、離れた父と「初演」をかなえた。
迎えた被爆80年の節目。「生まれ育った広島とニューヨークでこの物語を伝えたい」との思いに駆られた。信之さんも快諾。今年に入って週に数回、テレビ電話で練習を重ねてきたという。
6日は大竹市の玖波公民館で上演する。広島市安佐北区出身で、ニューヨークで活動する舞台俳優森永明日夏さんがナレーションを担う。三宅さんは「戦争の残酷さや家族の尊さを感じ合える場にしたい」と意気込んでいる。午後1時半~3時。無料。定員60人程度で事前に申し込む。公民館☎0827(57)7084=日祝日休館。
(2025年8月2日朝刊掲載)