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[被爆80年] ICANのパーク事務局長 核抑止に頼る日本の姿勢批判

 広島市を訪れている非政府組織(NGO)「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN(アイキャン))のメリッサ・パーク事務局長が4日、中区で記者会見した。核抑止に頼る被爆国日本の姿勢を批判し、核兵器禁止条約への参加を強く促した。

 パーク氏は、6日の平和記念式典への出席などのため来訪した。被爆80年の式典について「とても感慨深い経験になるだろう」と述べた。一方で、禁止条約を巡る日本政府の姿勢に対しては「被爆国としてオブザーバー参加では不十分だ」とし、来年の第1回検討会議までに加盟国になるように望んだ。

 自衛隊と米軍の机上演習で中国が核兵器の使用を示唆する発言をしたとの設定に、自衛隊が「核の脅し」で対抗するよう求めたとされる件に関し「安全保障に関わる全ての人に、いかなるエスカレーションにも関わらないよう強く促したい」と強調した。  (小林可奈)

(2025年8月5日朝刊掲載)

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