[被爆80年] 「核兵器ない世界へ努力を」 在外被爆者ら10人来日 広島市長に訴え
25年8月5日
広島市が6日に営む平和記念式典に海外から参列する被爆者と遺族の代表が4日、市役所で松井一実市長と面会した。市の招きで米国とブラジル、韓国の計10人が来日。核兵器や戦争のない世界の実現に向けた市の協力を訴えた。
米国在住の被爆者更科洵爾(じゅんじ)さん(96)は「核兵器のない平和な世界が実現できるよう努力してほしい」と要請。松井市長は「貴重な声を若い人に届けることを一緒にしていきたい」と応じた。韓国の鄭源述(チョン・ウォンスル)さん(81)は「韓国の被爆者にも関心を払ってほしい」と求めた。
また、遺族代表のうちブラジルから来日した斎藤綏子(やすこ)さん(78)は、南米に暮らす被爆者を束ね援護の道を切り開いた父森田隆さんを昨年8月に100歳で亡くした。「『100歳になっても日本に行きたい』と話していた父や、援護を受けることなく亡くなった被爆者を思い出席したい」と語った。
一行は、神田山荘(東区)で広島県、市との意見交換もした。冒頭のみ公開で、市によると、健康管理手当や健康診断の充実などの意見が出たという。市は国への要望の際に考慮する。(下高充生)
(2025年8月5日朝刊掲載)
米国在住の被爆者更科洵爾(じゅんじ)さん(96)は「核兵器のない平和な世界が実現できるよう努力してほしい」と要請。松井市長は「貴重な声を若い人に届けることを一緒にしていきたい」と応じた。韓国の鄭源述(チョン・ウォンスル)さん(81)は「韓国の被爆者にも関心を払ってほしい」と求めた。
また、遺族代表のうちブラジルから来日した斎藤綏子(やすこ)さん(78)は、南米に暮らす被爆者を束ね援護の道を切り開いた父森田隆さんを昨年8月に100歳で亡くした。「『100歳になっても日本に行きたい』と話していた父や、援護を受けることなく亡くなった被爆者を思い出席したい」と語った。
一行は、神田山荘(東区)で広島県、市との意見交換もした。冒頭のみ公開で、市によると、健康管理手当や健康診断の充実などの意見が出たという。市は国への要望の際に考慮する。(下高充生)
(2025年8月5日朝刊掲載)