×

ニュース

平和へ「武器手放す勇気」 広島でミサ ローマ教皇からメッセージ

 被爆80年に際し、米国出身のローマ教皇レオ14世が広島、長崎の信徒たちに向け、核廃絶を願うメッセージを寄せた。5日、広島市中区の世界平和記念聖堂で開かれたミサで読み上げられた。

 メッセージでは、長崎で被爆後、救護に当たった医師永井隆博士の「愛の人とは武器を持たない勇気ある人」との言葉を引用。「核兵器は私たち人間の尊厳を傷つける」と断じ、真の平和へ「計り知れない破壊をもたらす武器を手放す勇気」が求められるとした。

 被爆地の広島と長崎は、核抑止の上に成り立つ安全という「幻想」を捨てるよう私たちに語りかけていると言及。国際社会が「持続可能な平和」を追求するよう祈りをささげている。

 ミサはカトリック広島司教区の主催。ミサに先立ち、隣接するエリザベト音楽大で平和集会があった。米国などから司教団を招き、信徒たち約400人を前に「核兵器の非人道性を訴え続ける」などとする共同声明を発表した。(城戸良彰)

(2025年8月6日朝刊掲載)

年別アーカイブ