核と共存不可能「命ある限り訴え」 日本被団協、80年で声明
25年8月6日
日本被団協は5日、広島、長崎の原爆の日を前に被爆80年声明を出した。「再び被爆者をつくるな」と訴えてきた被爆者がよわいを重ね、核兵器が使われかねない国際情勢への危機感を表明。「核兵器が人類とは共存できないと、命ある限り訴える」と宣言した。
声明は「暑い夏が老いた身に格別にこたえる」と書き出した。被爆者健康手帳の所持者が10万人を下回り、平均年齢が86歳を超える現状に「残された時間は少ない」。昨年12月に受賞したノーベル平和賞は今も「国際社会が被爆者の声にすがらなければならない」裏返しだと強調した。
ロシアによるウクライナ侵攻やイスラエルの戦闘、インドとパキスタンの軍事衝突を挙げ「いずれも核保有国が関わって、核使用の危機が増している」と指摘。米国の核抑止力に依存を深める日本政府には「核なき世界への逆行は許せない」と訴えた。
被団協の運動の継続に向けて次世代の協力を期待し「人類の危機を救うため、ともに核兵器も戦争もない人間社会を求めていこう」と呼びかけた。(宮野史康)
(2025年8月6日朝刊掲載)
声明は「暑い夏が老いた身に格別にこたえる」と書き出した。被爆者健康手帳の所持者が10万人を下回り、平均年齢が86歳を超える現状に「残された時間は少ない」。昨年12月に受賞したノーベル平和賞は今も「国際社会が被爆者の声にすがらなければならない」裏返しだと強調した。
ロシアによるウクライナ侵攻やイスラエルの戦闘、インドとパキスタンの軍事衝突を挙げ「いずれも核保有国が関わって、核使用の危機が増している」と指摘。米国の核抑止力に依存を深める日本政府には「核なき世界への逆行は許せない」と訴えた。
被団協の運動の継続に向けて次世代の協力を期待し「人類の危機を救うため、ともに核兵器も戦争もない人間社会を求めていこう」と呼びかけた。(宮野史康)
(2025年8月6日朝刊掲載)