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広島 きょう被爆80年 平和 鎮魂 祈り 原爆の日 式典参列最多へ

 広島は6日、米軍による原爆投下から80年となる原爆の日を迎えた。この1年に死亡が確認された広島の被爆者は4940人。名前を記した広島市の原爆死没者名簿は2冊増え、130冊計34万9246人になる。

 市は午前8時から中区の平和記念公園で原爆死没者慰霊式・平和祈念式(平和記念式典)を営む。石破茂首相や、過去最多の120カ国・地域と欧州連合(EU)の政府代表が参列を予定。開式後、松井一実市長と遺族代表2人が死没者名簿を原爆慰霊碑の石室に納める。

 原爆投下時刻の午前8時15分に、遺族代表の団体職員森山史さん(32)=安佐南区=と、こども代表の南観音小6年迫優多朗さん(11)=西区=が「平和の鐘」を突き、全員で黙とうする。

 松井市長は平和宣言で、世界情勢が混迷を深める中、核兵器廃絶への思いを市民社会の総意にするため若い世代に行動を呼びかける。為政者には対話を通じた信頼関係に基づく安全保障の議論を始めるよう提唱する。

 「平和への誓い」は、皆実小6年の関口千恵璃さん(12)=南区=と、祇園小6年の佐々木駿さん(12)=安佐南区=が読み上げる。

 原爆ドーム前(中区)の元安川では5日夜、かがり火が浮かび、原爆犠牲者を思い、鎮魂の祈りが広がった。(渡辺裕明)

(2025年8月6日朝刊掲載)

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