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継ぐ私たち One voice 一つの声でも変化もたらす こども代表 3人大役

思い絶やさぬ 響く誓い

 平和記念式典では、広島市内の小学6年生3人が「こども代表」の大役を務めた。原爆の惨禍と平和の尊さを伝え続ける決意を示し、原爆犠牲者への祈りをささげる鐘を鳴らした。

 誓いを述べたのは、皆実小の関口千恵璃さん(12)=南区=と、祇園小の佐々木駿さん(12)=安佐南区。「被爆者の方々の思いを語り継ぎ、一人一人の声を紡ぎながら、平和を創(つく)り上げていく」と呼びかけた。

 ロシアによる侵攻が続くウクライナから広島に避難した姉妹と交流を続ける関口さん。「大人だけでなく、子どもである私たちも平和のために行動することができる」と強調した。佐々木さんは平和記念公園で英語のボランティアガイドを務める。「One voice」と英語で力強く語りかけ、「たとえ一つの声でも変化をもたらすことができるはず」と訴えた。

 式典後、関口さんは「さまざまな国の一人一人に届くようにと願いを込めた」。佐々木さんは「今も世界で戦争が起きていて、なぜなのかと思う。対話の大切さを発信したい」と話した。

 南観音小の迫優多朗(まさたろう)さん(11)=西区=は、午前8時15分の黙とうの1分間、遺族代表の森山史さん(32)=安佐南区=と「平和の鐘」を鳴らした。迫さんは「世界中の人に平和への思いが届くように願って突いた。地球上から戦争がなくなってほしい」と話していた。(木原由維、久行大輝)

(2025年8月7日朝刊掲載)

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