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ノーベル平和賞やガザ侵攻受け急増 「Hiroshima」含む過去1年のX投稿

 どんな時にヒロシマが英語で発信されたのか―。中国新聞が5日までの「Hiroshima」を含む過去1年のX(旧ツイッター)の投稿を調べたところ、日本被団協のノーベル平和賞受賞やイスラエルのパレスチナ自治区ガザへの侵攻と連動して投稿が急増していた。巨大な爆煙が映る空撮写真とともに「これはヒロシマではない。ガザだ」というつぶやきが最も拡散されていた。

 分析ツール「メルトウォーター」で、「Hiroshima」と組み合わせて「August 6(8月6日)」や「hibakusha(被爆者)」といった言葉を使うなど、広島原爆との関連性の高い投稿を抽出。1日平均約2千件、計約72万件の投稿があった。

 平均の10倍の2万件を超えたのは、昨年の8月6日を除いて3回。ことし3月24日はイスラエルのガザへの攻撃に触れた投稿が目立つ。「イスラエルはガザに原爆6発分に相当する爆弾を投下した」と苛烈さを指摘する投稿がリポスト(再投稿)され、それに対する反論なども伸びた。

 昨年10月12日は、被団協へのノーベル平和賞授与が発表され関連の投稿が急増。ただ最も注目を集めたのは、広島県被団協の箕牧(みまき)智之理事長の「(ガザは)80年前の日本と重なる」との発言を引用し、ガザでは原爆を上回る爆薬量が投下されたと指摘する投稿だった。

 8月14日は、再選前のトランプ米大統領と実業家イーロン・マスク氏の対談で、広島や長崎に触れた部分についての米大手メディアの報道を「フェイクニュース」と批判する投稿が伸びた。(山本洋子)

(2025年8月7日朝刊掲載)

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