被爆体験継承に焦点 原水禁・協 長崎大会開幕
25年8月8日
原水禁国民会議などと日本原水協などの二つの原水爆禁止世界大会は7日、会場を広島市から長崎市へ移して議論を続けた。被爆者の高齢化が進む中、被爆体験の継承に焦点を当てた集会をそれぞれ開き、「核兵器なき世界」の実現を訴えた。r>r>
原水協系は「被爆体験の継承と未来」と題した集会を開催し、約2600人が参加した。原爆投下後まもなくの長崎の街を移した写真や、背中に火傷をした被爆者が治療を受ける様子を映した動画などが紹介された。r>r>
その後、長崎で被爆した日本被団協の田中熙巳(てるみ)代表委員が登壇。自宅にいて奇跡的に助かった田中さんは、母方の伯母を探して原爆投下3日後に中心部へ行き、黒焦げの遺体を数多く見たと証言。亡くなっていた伯母を火葬し、人の形をとどめた骨を見た時「どうしてこんなことに…と思った」と涙ながらに語った。r>r>
原水禁系の長崎大会の開会行事には約870人が参加。2人の被爆者が証言したほか、被爆体験を継承する高校生平和大使や高校生1万人署名活動の報告などもあった。(東海右佐衛門直柄)r>r>
(2025年8月8日朝刊掲載)