『想』 アナリス・ガイズバート 被爆死の子ども 伝える
25年8月8日
被爆80年に向けて、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN(アイキャン))は、広島・長崎で被爆死した子どもたち(17歳以下)を追悼する特設サイト「子ども平和メモリアル」を公開した。核兵器の非人道性の理解を世界中に伝えることを目指し、被爆死した子どもたち400人以上のプロフィルを英語で載せている。
本サイトの主な目的は三つある。まず子どもたち一人一人をしのび、追悼することだ。次に、核兵器が子どもに与える影響への理解を深めることである。海外では原爆で大勢の子どもたちが殺された事実があまり知られていない。写真やプロフィルを通じて、犠牲者を数字ではなく個人として知っていただけたらと思う。
また、海外の人々は広島・長崎が被爆当時どんな惨状であったのか、被爆者の体験はどのようなものだったのか、もっと知りたいと思っている。しかし言語や距離が壁になっている場合もある。ウェブサイトという現代のツールを通して、広島・長崎の子どもたちに少しでも簡単に出会ってもらいたい。
三つ目の目的は核兵器の正当性についてだ。今回子どもにフォーカスしたのは、無垢(むく)な子どもたちに起きたことを知れば、核兵器の非人道性を深く理解できると考えているからだ。一人一人が好きなものや将来の夢があって、家族や友達に愛されていた。大切な命を奪う核兵器は使用どころか保有もしてはいけない。広島・長崎の子どもたちのストーリーが、核廃絶へさらなる動きのきっかけとなるよう期待しつつ、ICANは日本を含む全ての国々が核兵器禁止条約に加わるように訴え続ける。
メモリアルを準備する中で、ご遺族や、関連する体験記、遺影を管理する方々や団体とお話しする機会が多くあった。被爆から80年がたっても、その子どもたちに直接会ったことがなくても、彼ら彼女らへの愛を強く感じた。本サイトを見る方々にも、核兵器への依存を超える愛を感じていただけることを切に願う。(ICAN「子ども平和メモリアル」プロジェクトの調査員)
(2025年8月8日朝刊掲載)
本サイトの主な目的は三つある。まず子どもたち一人一人をしのび、追悼することだ。次に、核兵器が子どもに与える影響への理解を深めることである。海外では原爆で大勢の子どもたちが殺された事実があまり知られていない。写真やプロフィルを通じて、犠牲者を数字ではなく個人として知っていただけたらと思う。
また、海外の人々は広島・長崎が被爆当時どんな惨状であったのか、被爆者の体験はどのようなものだったのか、もっと知りたいと思っている。しかし言語や距離が壁になっている場合もある。ウェブサイトという現代のツールを通して、広島・長崎の子どもたちに少しでも簡単に出会ってもらいたい。
三つ目の目的は核兵器の正当性についてだ。今回子どもにフォーカスしたのは、無垢(むく)な子どもたちに起きたことを知れば、核兵器の非人道性を深く理解できると考えているからだ。一人一人が好きなものや将来の夢があって、家族や友達に愛されていた。大切な命を奪う核兵器は使用どころか保有もしてはいけない。広島・長崎の子どもたちのストーリーが、核廃絶へさらなる動きのきっかけとなるよう期待しつつ、ICANは日本を含む全ての国々が核兵器禁止条約に加わるように訴え続ける。
メモリアルを準備する中で、ご遺族や、関連する体験記、遺影を管理する方々や団体とお話しする機会が多くあった。被爆から80年がたっても、その子どもたちに直接会ったことがなくても、彼ら彼女らへの愛を強く感じた。本サイトを見る方々にも、核兵器への依存を超える愛を感じていただけることを切に願う。(ICAN「子ども平和メモリアル」プロジェクトの調査員)
(2025年8月8日朝刊掲載)