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「なぜこんなことがという悲しい気持ちに」 「ヒロシマ1945」展 綾瀬さんが見学 東京

 広島市出身の俳優綾瀬はるかさんが8日、東京都写真美術館で開催中の「被爆80年企画展 ヒロシマ1945」を見学した。

 原爆被害の実態をつぶさに伝える写真を綾瀬さんはじっと見つめ、「きちんと記録として残されているのがすごい。どの写真を見ても、なぜこんなことが起きたんだろうという悲しい気持ちになる。二度と核兵器は使ってはいけないし、戦争は絶対に起きてはいけない」と語った。

 会場で、綾瀬さんは1人の男性と対面した。原爆投下から約1カ月後、被害状況を調べるため米国の調査団として広島入りしたジェームズ・ノーラン医師の孫で、米ウィリアムズ大の社会学者ジェームズ・ノーラン・ジュニア教授(62)。ノーラン医師は米国が原爆を開発したマンハッタン計画に産婦人科医として参加しながら、開発の最終局面では同計画責任者のレスリー・グローブス将軍に放射線の危険性を伝えていたという。

 展示写真の中には、被爆者が運ばれた陸軍病院を視察するノーラン医師の姿もある。被爆者の苦しみを目の当たりし、何を思っただろうか―。2人はノーラン医師の胸中に思いを巡らせた。

 綾瀬さんが「ヒロシマ1945」を見学した様子は、14日午後10時放送のTBSの戦後80年特別番組「なぜ君は戦争に? 綾瀬はるか×news23」で紹介される。(木ノ元陽子)

(2025年8月9日朝刊掲載)

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