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[被爆80年] 長崎原爆の日 広島でも祈り 「一緒に核廃絶訴えを」

 長崎に原爆が投下されて80年を迎えた9日、犠牲者を追悼する慰霊の会が広島市中区の原爆資料館であった。広島平和文化センターの主催。被爆者や市民たち約30人が集まり、原爆がさく裂した時刻の午前11時2分に黙とうをささげた。

 広島県被団協の箕牧(みまき)智之理事長(83)たちが長崎市の平和祈念式典をテレビで視聴した。鈴木史朗市長は平和宣言で日本被団協のノーベル平和賞受賞に言及。人種や国境の垣根を越えた「地球市民」として行動する重要性を訴える演説に拍手が湧いた。

 箕牧理事長は「広島と長崎が一緒になって核兵器廃絶を訴えていかなければならない」とあいさつした。

 広島と長崎の原爆体験記の朗読もあった。長崎の体験を紹介した網本えり子さん(72)=廿日市市=は「強くたくましく平和を願う被爆者の思いを感じた。二つの被爆地が協力して平和へと歩むスピードを速めたい」と話した。(高橋寧々)

(2025年8月10日朝刊掲載)

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