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[被爆80年] 「平和つなぐ努力を」 三次で戦没者追悼式

 三次市主催の戦没者追悼式が19日、同市三次町の市民ホールきりりで営まれた。遺族たち約180人が参列し、地元出身の戦没者3339人を悼んだ。

 1分間の黙とうの後、福岡誠志市長は式辞で、戦後80年の節目に触れながら、「この瞬間にも世界各地で戦争や紛争が行われている。夢と希望にあふれた平和な世界を子どもたちへ引き継ぐため、市民とともに努力を続ける」と誓った。

 その後、参列者は1人ずつ献花台に菊を手向けた。30代だった父親をニューギニアで亡くした布野町の佐々木稔味さん(83)は「顔も知らない父の姿を想像し、戦争さえなかったらと苦しんだ。こんな思いを誰にも経験してほしくない」と話した。

 式典後、1993年から献花用の菊の提供を続ける三次菊生産組合の森川肇組合長(66)に福岡市長が感謝状を手渡した。(向井千夏)

(2025年8月20日朝刊掲載)

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