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　背中のケロイドを見せながら被爆者の存在を国内外に訴えた吉川（きっかわ）清さんと妻生美（いきみ）さんの生前の様子などを伝えるイベントが２２～２４日、平和記念公園（広島市中区）のレストハウスである。無料。

　元安川沿いの１階出入り口に原爆ドーム近くで夫妻が営んだ土産物店を再現し、２人の写真を並べる。奥には五右衛門風呂を置き、ケロイドを理由に銭湯への入場を断られた被爆者に店の風呂を使ってもらったエピソードを伝える。

　２階には、焼くと固まる特殊な「陶紙」で作った折り鶴や、生美さんを知るアーティストが制作した原爆ドームの模型などを展示する。３階では被爆者たちの講演会があるほか、２４日午後４時半から夫妻を描いた新作映画の一部を上映する。

　市民団体「原爆ドームとヒロシマ」実行委員会が主催し５回目。出山ひさ子代表（５３）は「戦後間もなくから被爆者同士をつなげた吉川さん夫妻の思いを継承したい」と話す。 （山本祐司）

（２０２５年８月２２日朝刊掲載）