被爆者を思う家族の言葉 「2世の語ろう会」が冊子
25年8月25日
広島市内の被爆2世の市民グループ「ヒバク2世の語ろう会」が、間近で見てきた被爆者の半生や苦悩をつづった冊子を自費出版した。家族として見守り続けてきた姿や核なき世界への自らの思いなどを伝えている。
市の「家族伝承者」をはじめ、既に亡くなった被爆者の家族たち計23人が執筆した。西区の佐々木佐久子さん(75)は、16年前に死去した夫の思い出をつづった。結婚当初は元気だったのに50代で多重がんを患い、心も病む様子を見て「大きな恐怖を傍(そば)で感じながら、なすすべもありませんでした」と振り返った。
同区の竹口博子さん(72)は、母が8月6日にコップに水を入れ、手を合わせていたと記した。編集に中心的に関わった安佐南区の杉川隆治さん(62)は「間近で見てきたからこそ分かる苦しみや原爆の恐ろしさを記録したかった」と話した。
A5判、143ページ。300部作り、市内の全ての公民館などに配る。同会の永井幸雄代表☎070(9349)1266。(桧山菜摘)
(2025年8月25日朝刊掲載)
市の「家族伝承者」をはじめ、既に亡くなった被爆者の家族たち計23人が執筆した。西区の佐々木佐久子さん(75)は、16年前に死去した夫の思い出をつづった。結婚当初は元気だったのに50代で多重がんを患い、心も病む様子を見て「大きな恐怖を傍(そば)で感じながら、なすすべもありませんでした」と振り返った。
同区の竹口博子さん(72)は、母が8月6日にコップに水を入れ、手を合わせていたと記した。編集に中心的に関わった安佐南区の杉川隆治さん(62)は「間近で見てきたからこそ分かる苦しみや原爆の恐ろしさを記録したかった」と話した。
A5判、143ページ。300部作り、市内の全ての公民館などに配る。同会の永井幸雄代表☎070(9349)1266。(桧山菜摘)
(2025年8月25日朝刊掲載)